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◇茶人の祖 「千利休」さんは、お茶道具から炭の焼き方に至るまで、様々なものを創作しました。
それは「利休道具」と呼ばれ今日に伝わりますが、どれも派手な装飾を良しとしないとてもシンプルで道理にかなったものでした。 火ばしなどにも利休後のみとして今に伝えられるデザインがあります。
この薩摩五徳も利休さんによる創作道具とされています。

しかし豊臣秀吉に切腹を命ぜられた後、利休さんの弟子が遺品の数々を密かに隠したとされています。 その時のこの薩摩五徳の設計図も無くなってしまいました。
それから数百年、薩摩五徳がどんなものであったか誰もわかりませんでした。
いつかは判りませんが、あるとき京都にあるお寺の床を張り替える作業をしていたとき、葉がした古い床の下から何やら出てきたそうです。
それが利休死後、弟子達が隠した利休道具だったというわけです。 この話は、ある時五徳に詳しい方に伺った話です。

薩摩五徳には七寸と八寸があります。 上の写真は七寸です。
七寸は1辺2八cm以上の手あぶり火鉢にちょうどよい大きさです。 五徳は大きめの方が炉の中の景色が良く、また炭をゆとりもって置くことが出来、取り扱いしやすいです。
もちろん長火鉢にもこのサイズは最適だと思います。 下の画像はフルサイズの関東火鉢
(七八cm×45cm×H42cm) に入れた様子です。
八寸は完全に囲炉裏用です。 本来は炉用ですが今、茶室をお持ちのかたはそうは多くいらっしゃいませんので(お茶の先生ですら電気で湯を沸かす時代)、囲炉裏にお使い頂くことの方が多いです。
囲炉裏は真ん中に大きな五徳を置いて、手前に小さな五徳を2個、3個おいてつかう方もいらっしゃいます。 
真ん中の爪、背面には 伝統工芸士である 菊地政光さんの刻印がほどこしてあります。
この刻印、五徳の型を凹ませることで出っ張ります。虫喰いなどは 型を盛り上げる
ことで虫の喰ったあとがつきます。この絶妙な技こそが、菊地政光さんだけが表現できる
“わびさび”なのです。
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