関東長火鉢第三十弾 1ページ

 

現時点で最高のケヤキ玉杢の長火鉢

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売約済みです。



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売約済みです。

サイズ
価格 本体のみ \336,000 (消費税\16,000含)
セットはまだ組んでいませんがセットになった段階で本体の価格を\315,000 で計算いたします。

(なお、セットはフルセットでなくても何か1品ご一緒にお買いあげいただきますとセット価格 \315,000 で計算いたします。)

ケヤキと黒柿の関東火鉢です。最もオーソドックスなスタイルで、関東火鉢の基本形と言えます。 大きさも大型の標準系。
中にはちょっと間延びしたもの、やけに幅広なもの、大きい割に引き出しの数が少ない物などあります。

そういった意味ではこのデザインは最も関東火鉢らしい関東火鉢と言えます。 関東火鉢といえばケヤキと黒柿。このあたりも基本をしっかり押さえています。

まずは正面をご覧下さい。 正面とは申しましたが主人がすわる方がこちらになりますね。 そしてお客さんが座るのは反対側になります。だから一番いい杢目をこの引き出しの反対側に使うのが普通です。

そしてこの玉杢。 今までの最高の木を持った関東火鉢は第二十四弾の長火鉢でした。 ところがよく見るとその最高の第二十七弾と比べても明らかにこちらの方が玉杢の数が多く、また樹齢400年以上の木であることがわかります。


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引き出しです。 全部引き出しが締まった状態から 06の用に左側の引き出しを引いてみます。 そしてそれをさっと閉めると07のように引き出しが出てまいります。 右の引き出しの時は左右に空気が逃げるのでそうはなりませんが、この引き出しを閉めると反対側が出てくるのがまさに指物師の技、最高の立て付けの道具にだけみられる動きです。

もはやギミックと言って良い代物です。 さすがに何十年と経ちますと目立って見えなくても木も伸び縮みをして隙間もできますから、意外となかなかこのギミックがのこっていなかったりします。

右の3だんの引き出しも同様です。 一番下の引き出しをひっぱりだし、パンッと閉めると09の用に一番上の引き出しが飛び出てきます。

また引き出しと本体部分、よくみると杢目がつながっています。これは当時の指物師が好んで行っていました。ただこの関東火鉢は柾目(まさめ)という切り方で木をカットしてあります。

それゆえ如何にも『年輪』といった同心円状の模様が出ていません。少々判りにくいですが1枚の板から取った事が判ります。 なお、通常の年輪がでる切り方は板目と呼びます。柾目というカットですとなかなか大きな一枚板が取り出せません。

柾目でこの大きさの関東長火鉢というだけで相当な出来事であります。 私も驚きました。


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一番上の引き出しの中を見ますと何やら文字の書かれた和紙が入っていました。これはもともと入ったいたそうで、師匠がそのままにしておいてくれました。

師匠は私の知る限り本当にあらゆるものに精通しておりまして、江戸の文字も有る程度は読めるそうです。 ただこの紙に関しては、「よくみれば多少はわかるが、今は判らない。」とのことでした。ということでナゾのこの紙片。 お渡しするときはやはり古い紙なので取り出してお送り致しますが、もしもご希望でしたら入れたままにいたします。

引き出しはもちろん桐です。 火鉢の引き出しの中は家中でもっとも乾燥するばしょということで、海苔、お茶、タバコなどを入れていました。 中にお習字でつかう半紙などをしいておくと、綺麗に使えてうれしいです。

右の画像は猫板の部分です。 冬になると暖かいので猫がのっていったから猫板とは、有名な話ですがここにのっている板はお盆かわりにしたりしていました。

特に粋だったのは、関西火鉢のように湯飲みを置く場所が片側にしかないため、猫板の板を火鉢の反対側にのせて湯飲みを置いていたりといった使い方です。


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こちらが猫板の板そのものの部分です。 この猫板にまで玉杢があるのはいままでに3台程度しかみたことがありません。

右は取っ手のところのアップです。取っ手の木を削って作った部分を “くも” と言うようです。 雲 とかくような。 これもふと師匠と話をしていて聞いた言葉ですが、なぜ 雲なのかわからないようです。 まあ、上が雲のように もくもくしているからでしょうか。 雲もちゃんと健在です。 そしてこの雲部分だけ黒柿で作られています。

彫刻をやっている方や木工作家さんはおわかりになるかと思いますが、ケヤキ、黒柿が以下に堅いきであるか。そしてその黒柿をここまでツルツルに処理するのにどれだけ手間がかかるか。都内にも指物師の方がいらっしゃいますが、今ここまでやられる方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

江戸時代は今よりずっと分業が盛んでしたがその名残が明治期にも色濃く残っていることの表れだと思います。

左の画像は火鉢の右側面です。 14の画像が左側面ですからどちらも綺麗な状態です。

裏面ともうしますか、引き出しのない側。 お客様が目にする面の玉杢と、柾目に出来た年輪のようなものがまた凄いです。これは初めて目に致しました。

関東火鉢第十四弾

この年輪が板目の切り方をした時にできる年輪です。これは火鉢の一面がゆがんでいましたが、他にはカケのない、赤欅の良い火鉢でした。

さて話はまたこちらの第三十弾に戻りますが、猫板の厚みも今まで一番です。 木は厚いほうがいいのかと申しますと、まさにその通りでございまして、当時でも貴重なケヤキをここまでふんだんに使うのは発注側の特別な思いがあったものと思います。 まさに 「一番良い木で一番良い奴をつくってくれ。」そんな感じでしょうか。


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以前にもどこかで書かせて頂きましたが、江戸期、火鉢の制作は専売制でした。 政府ともうしますか、お上からの許可がありませんと作れませんでした。 塩のように生活必需品だったからでしょうか。

江戸期の商売は今と違い、受注生産です。 在庫を持ってあれこれ見て選べるようにしたのは今の三越の前身、“三井越後屋”さんがはじめてです。 ちなみに現金売りを初めて行ったのも三井越後屋さんでした。

話それましたが、やはりこちら側の木は相当選んだように思います。 今後またこのような火鉢に出会えることを願っています。こういった美術品とよびたくなるような火鉢に出会えるのも、火鉢屋などという商売をやらせて頂いております皆様のおかげだと思います。 本当に有り難いことでございます。

7:3 という撮り方をしてみました。 少々左に白いメジャーが写ってしまっておりますが、角度的には火鉢が綺麗に見える角度だと思います。 側面の玉杢まですばらしいです。

なお、丈夫ふちの黒柿もそうとう選んだように思います。この黒柿の話も以前かかせていただきましたが、恐らく火鉢の上部につかう黒柿を磨くだけの仕事があったように思います。

江戸期は分業がさかんな時代で有名です。Nodという火鉢屋の新品の手あぶり火鉢を作ってくださる木工作家さんが、火鉢の黒柿部分を見て、「本当に木なの?プラスティック?」 と、何度も言っていたのが印象的でした。

本当に黒柿をここまで磨けるの? というほどにツルツルしています。私などはこれが当たり前だと思っていましたが、どうも甘かったようですね。


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21は角度違いと全体像です。イメージがつかめるかと思います。 22の写真は炉淵部分です。 炉淵とは 茶室に切ってある炉にある縁を言いますが、茶道の炉が囲炉裏を参考につくられたところからみても、呼称には共通性があるように思います。 この炉淵、木の枠なので 木枠 (こわく) と呼ばれることもあります。 この木枠は黒柿です。これだけの黒柿を手作業で磨いていくのですから、今では考えられない仕事っぷりだと思います。黒柿もケヤキも熱に大変強い木です。

耐熱温度はわかりませんが、桐の木も実は耐熱にすぐれており、以前桐を専門に調べ、火鉢を作ろうとしていた大学生(女性)の方曰く、430度ちょっとが桐の耐熱温度だそうです。

炉淵に黒柿が使われるのは当然熱対策です。炭は火をださずに、赤外線を出して物体を暖めます。物体に近ければ近いほど熱いわけですが、くぬぎ炭でおおよそ500度前後、紀州の備長炭ですと800度まで行くと思います。空気の量のよるので詳しくは不明ですが、本来紀州備長炭はうちわで仰いで1000度になります。 そこまでではないにせよ、かなりの高温に耐えないと行けないのがこの木枠というわけです。

引き出し部分です。 引き出し部分の詳細写真は この分掌したのリンクをクリックしてください。

総評として、引き出しごときですがこれも初めて見る作りです。いやこまかい。 やることが本当にこまかい。

その細かいところは引き出し説明のページでいたしますが、通常は相当な火鉢でも普通にある ひっかりや、 きつさがありません。 木は何十年、何百年たっても呼吸しています。この火鉢の木ほども何年もねかせたものを使えば別ですが通常はどうしてももっと伸び縮みおきて、5個有る引き出しのどれかは滑りがかたかったりします。そういうものは鑞をぬったりして滑りやすいようにどうにかいたします。

この火鉢君。本当にどこまで良くできているのかと、いま目の前であれこれ触ったりのぞいたりしながら文章を書いています。今まで長火鉢では5台。今でも手元においておきたかったものがあります。特に3台は今でも買い取りたいです。

この火鉢。本当は私が使いたい。。。

いつでもお売りした価格で引き取ります。まさかとは思いますがどなたかがお買いになりましたのち、手放すことが有ればご連絡いただきたいと思います。


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