関東火鉢第三十七弾

けやきと黒柿 フルサイズの江戸長火鉢

ご売約済み



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関東火鉢第三十七弾 - 価格 \106,000 (税込・送料含)

サイズ:85cm × 44cm × 高さ42cm

持ち主は山形県の米沢にお住まいの地主さん。 もちろん私が直接譲って頂いたわけではありません。山形出身で庄内地方にとても顔が利く師匠に譲ってもらいました。 骨董の世界はとてもせまく、特に新参者が知らない土地で仕入れることは不可能とは申しませんが、非常に難しいです。 庄内の火鉢を多く出させて頂いておりますがそれはこの師匠がいるからに他なりません。 そんなわけで、今回もやっと出会うことこの出来た良い仕事の火鉢、謹んで登場と相成ります。

総評: ※ 写真の色合いですとなんとなく赤茶色っぽく写っておりますが、実際はもっと濃い茶色です。57番の写真で見える色合いが実際に一番近いです。

ケヤキの一枚板と黒柿で出来た江戸長火鉢。 明治の後期頃のものと伺っている火鉢です。経年劣化はありますが、とても良い仕事がされています。とくにケヤキの板とほぞ組は見事の一言です。

引き出しも無傷で、引き出しの取っ手もオリジナルです。ケヤキは当然の一枚板で、『ちぢれ杢』 とも『牡丹杢』ともよばれる年輪が非常に珍しく素晴らしいです。 また最も“あばれ”の強い木であるケヤキですが、猫板以外はほぼ ソリは入っていません。 ただし ところどころ木の伸縮により小さな“割れ目”はございます。 この“割れ目”の無い骨董の長火鉢というものはまず無いと行って良いです。ゆえにこの点はさほど気にされなくてもよろしいかと思います。

上の画像は引き出しのある側からの画像です。こちら側に主人が座るため、反対側に良い杢目の木を持ってきます。つまり引き出しのある側が裏面ということになるわけです。 右側の画像は猫板部分の画像です。 木自体はとても綺麗な状態でしたのでぴかぴかしています。


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猫板のケヤキはとても綺麗ですが、端の部分に経年劣化が見られます。これはもはやどうしようもないですね。 ただし上にのってもびくともする物ではないので、まったく問題にはならないと思います。
長火鉢両脇の取っ手はオリジナルです。 引き出しの取っ手も同様に当時のままです。 火鉢の角に小さな虫喰いが見られます。

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引き出しはすべて問題なく出し入れ出来ます。

ところでケヤキは木の中でも“暴れる”ことで有名です。“暴れる”とは、湿気や温度の変化によって木が激しく伸び縮みすることです。そのため、引き出しの間にみられるようなヒビと申しますか“ワレ”が出来ます。

しかしこの“ワレ”が出来る理由は、 暴れるケヤキを職人の腕一本で押さえ込むことに成功したからに他なりません。 本来ならもっと木が反ってしまったり、角が完全に割れてしまったり、果てはこの一枚板の真ん中に大きなワレが入って事実上2つに割れたりもします。

その暴れを押さえるのが“江戸指物師”の技です。この関東火鉢は山形は庄内地方から出てまいりましたが、作ったのはほぼ間違いなく江戸指物師です。 江戸時代は特に火鉢作りは専売制でした。幕府の許可あって初めて作ることが出来たのです。また庄内には京都からの物がおおくありましたが、同時に江戸で作られる良い物も当時はよく輸入されていました。


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引き出しのある側です。色が赤みをおびてしまっています。移転したての事務所は日当たり良いのですがあまりの日当たりの良さに明るく写り過ぎてしまいます。 近く1枚、本来の色に近い画像を掲載したいとは思いますが。。。
杢目はちぢれ杢と呼ばれる縮れ模様と、円状になった部分を牡丹杢と言います。この杢目は樹齢400〜500年の木の根本付近にしか出ない物です。 特にこの複雑な杢目はその太い木の根本付近に置いて出来るコブにしか出来ません。 そのコブとは、木のあまりの重さに根本付近がだんだんとコブ上にでっぱってくるそうで、その部分に出来ることの多い年輪です。

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猫板部分にのっている板は、関東火鉢独特のものです。 江戸の気っ風の良さというか潔さというか、関西火鉢のような回りにテーブルのようなものは付いていません。

知人と傾ける杯は、猫板の板を火鉢の上、炉の上にのせてテーブル代わりとしていました。炭の火は直火ではないので気を付ければ木を燃やすことはありません。 この猫板の板はまさにソリが入っていますし若干隙間も出来ていますが仕様にはまったく問題ございません。

 

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引き出しを出し切ったところです。 一番上の引き出しを取り出してみると中の桐の部分に虫喰いがありました。 ちなみに引き出しの中が桐というのは日本では一般的で、湿気をたこもらないものとされています。 また火鉢の引き出し自体が火を扱うところなのでそのようにも言われていました。ゆえに引き出しには“海苔” ですとか “お茶葉” 、“タバコ”などを入れていました。

余談ですが日本の物にみえる精巧な火鉢がじつは中国製であるばあい、引き出しも外側と同じ木で作られていると思います。かなりよく出来た中国製の火鉢も数十万円で売られていますが引き出しはやはり桐ではありません。 そのあたりが日本で作られた物の良さでしょうか。

ちなみに当店で長火鉢を使うときは下の引き出しには茶器を入れたりしています。もちろん引き出しの中には和紙や、手ぬぐいを引いておくとより見栄えがよいです。

 

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引き出しを全部取り出したところです。

これが引き出しを締め切った様子。まあ、そのままですが。

特にどこといって問題はありません。 これだけ引き出しが大きいと


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取っ手は“くも”と呼ばれることもあります。 雲なのかどうかは不明ですが。 この取っ手が取れてない場合も多々ありますがこちらはもちろんオリジナルのままです
この角をご覧下さい。 この江戸長火鉢の最大の特徴かも知れません。 指物師は火鉢に限らず木を組み合わせるときは“ほぞ”を組みます。 これを“ほぞ組”と言います。 もっとシンプルなほぞ組が通常なのですが、このフルサイズの長火鉢に対してやるにはあまりに繊細で間違いの許されないほぞ組です。

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板を組み合わせるときは、4枚一斉にはめ込んでいきます。1枚ずつはめるわけではありません。ほぞ組を組むときは専用のノミをつくるところから始まります。この細かいほぞ組はとにかく文句なしで素晴らしい仕事です。 いままで数十台長火鉢を見てまいりましたが、長火鉢でこれだけ細かいほぞ組は殆どありません。 さすがにこの堅いケヤキにここまで手をかけるのは木の遠くなる作業だからです。 元に現代の木工作家さんはケヤキを削ることすら敬遠されます。

余談ですが火鉢屋のNodにケヤキバージョンが登場しそうです。

 

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さすがオモテ面です。 見たことのない大きさの牡丹杢が見えます。 私は本当に素敵な火鉢が入ったときは脇に寝てみるのです。 そしてその時代の空気を少しでも感じている気になります。それが明治頃の火鉢であれば秋山好古を思い、またそれが山形は庄内の火鉢であれば上杉鷹山を思い描きつつ、とにかく火鉢の脇にねそべるのです。

ほぼ最も細かいほぞ組の様子がわかります。

 

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関東火鉢第三十七弾 本体のみ \106,000 (消費税・送料含)

 

関東火鉢第三十七弾 梅セット \112,000 (消費税・送料含)

  • 楢灰10kg \8,200
  • 本体 \106,000 + \8,200 = \114,200
  • セット価格 \112,000

関東火鉢第三十七弾 竹セット \120,000 (消費税・送料含)

  • 楢灰10kg \8,200
  • 岩鋳の灰ならしセット \3,800
  • 虫喰い五徳 6寸 \16,800
  • 火起こし器セット \4,200
  • お道具総額 \33,000
  • 本体 \106,000 + \33,000 = \139,000
  • セット価格 \120,000