鉄瓶の湯垢とは

 
鉄瓶は使っていると鉄瓶の内側に湯垢(ゆあか)がつきます。
 
この湯垢は、鉄瓶でお湯を沸かし続けていると水の中に含まれるカルシウムなどの成分が付着して付きます。 この湯垢が付くことで、鉄瓶の内側が錆びにくくなり、またさらにお湯がまろやかになります。
 
おろしたての鉄瓶でお湯をわかしても、お湯の柔らかさをあまり感じない人も居ます。そのうち鉄瓶に湯垢がついてくると、このお湯のまろやかさをより一層感じるようになります。おいしいお湯を入れるためにも早く湯あかをつけたいですね。
 
では鉄瓶の湯垢はどうやって付けたらよいのでしょうか。 また、どうしたらなるべく早く、お持ちの鉄瓶に湯垢をつけることが出来るでしょうか。
 
 
 

>> 鉄瓶に湯垢をつけよう

 
鉄瓶の湯あかは、鉄瓶を使い始めた最初の数週間が肝心です。
 
使い始めの鉄瓶の内側には酸化皮膜というものができています。これが錆を防いでくれます。この酸化皮膜が残っているうちにお湯を沸かして湯あかを付けていきます。
 
鉄瓶になるべく早く、そして簡単に湯あかを付けるためには、鉄瓶の使い始め、最初の2~3週間程度は毎日使いたいところです。
 
その場合、浄水器でろ過した水よりも、カルシウム分の多いミネラルウォーター、もしくは井戸水をつかうと湯あかのつきが早いです。
 
よく湯あかがつくと鉄瓶の中が白くなると言われますが、使い始めの1ヶ月で完全に白くなることはありません。でも、きちんと使っていれば湯あかはついているものですので、がんばって使い続けてください。
 
 
 
そのうち鉄瓶に完璧な湯あかがつくと、鉄瓶の中が本当に白くなります。それこそ真っ白になるものもありますが、そこまでの湯あかとつけるにはかなり時間がかかります。
 
毎日4~5時間お湯を沸かして1年かかるかもしれません。 でもそこまで鉄瓶の中が白くなると見事です。そしてとてもおいしいお茶がいただけます。
 
それを目指してがんばりたいものです。
 

>> もしかしたら鉄瓶に湯垢が早く付くかもしれない方法

 
多少なりとも鉄瓶に湯垢をつける時間を短縮できる可能性もあります。
 
それには3つのポイントがあります。
 
石灰質の多い水を使う。
ろ過した水は湯垢が付きにくい。
長時間湯を沸かす。
たったこれだけです。
 
石灰質の高い水は、井戸水やミネラルウォーターになります。ミネラルウォーターの銘柄で比べたことはありませんが、ヨーロッパの水は硬度が高いと言いますから、良いのかもしれません。ただ、緑茶には日本の水があっていますから、無理してヨーロッパの水を使わないでもいいかもしれません。
 
この辺はあれこれ試してみるのも面白いかもしれませんね。
(余談ですが、紅茶に鉄瓶はあいません。紅茶は空気の沢山含まれたお湯で、なおかつ硬度が高いほうが良いからです。)
 
 
 
ブリタのように“ろ過力の強い”、優秀な浄水器を通した水だと、実際鉄瓶にはなかなか湯垢が付きません。 これは実験済みです。
 

>> 鉄瓶に湯垢が付かない場合

 
鉄瓶の中の錆び私は現在、鈴木盛久工房の日の丸鉄瓶を使っています。 しかしこの鉄瓶には目に見えるような湯垢はまだ付いていません。
 
 
この日の丸鉄瓶はやく2年つかっていますが、複数の鉄瓶を使い分けていることもあり、使わない期間も長いことが多々あります。
 
こうなると鉄瓶の中は赤く錆びてきます。
 
また、ブリタの水を使い続けてみたこともあるでしょう。
 
ただここまで鉄瓶の中が錆びても、特に問題はありません。
 
また、井戸水で毎日お湯を沸かし続けると、この鉄瓶の中も真っ白になります。
 
 
 

>> 鉄瓶の中に湯垢がついた状態

 
ではどのような状態が、鉄瓶に湯垢がついた状態でしょうか。
 
先に登場した日の丸鉄瓶以上に中を錆びさせてしまった鉄瓶があります。
 
その後、井戸水を使ってお湯を沸かし続けたので鉄瓶の中が真っ白になりました。
 
井戸水や、硬水をつかって湯沸かしをし、1年も立つと、1mmくらいの厚さまで湯垢がついてきます。こうなるとお茶の美味しさは最高潮。 水を入れっぱなしにしても錆びません。もちろん乾かすべきですが。そのくらい湯垢は意外とつくものなのです。
だから湯垢をつけないことよりも、湯垢をつけるほうが簡単ですので、ぜひチャンレンジして最高のお湯を作ってみてください。